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2006年 05月 16日
79.2006/5/16
 58. 額縁のお話。

    今回は出品用ですので、主催者側より仮額を付けるようにと言う事です。
   展覧会では展示数も多く、仮に会場の倉庫に並べて入れるなどするため、
   画面を保護する額縁は必要です。何しろ表面が紙ですので、注意が
   必要でしょう。この時は、油彩とは別の所に置いて貰いました。又、通常
   ガラスなどの使用もトラブルを大きくしてしまうので使いません。
   展示にはまだまだ改善すべき所が多々ありますが、業者は自覚していない
   ようで困った事ですし、主催者も考えを変えなければなりません。
   
    仮額には市販のモノが色々ありますが、アルミなどは他の作品にキズつけ
   やすく好みません。今回はサイズが不定形ですので自作しました。額縁は
   作品と一体化させる様にしなけれは効果が出ません。

    本来額縁は建物、室内のデザインとマッチし、しかも作品を際だたせる様に
   するものです。
    さかのぼれば、ギリシャ、ローマ時代からあるモノで、遺跡の壁画も縁取られて
   います。17~18世紀の欧州では、それぞれの建築様式にそったモノが作られ、
   使用されました。
    例えば、日本間にロココ様式の額縁、印象派風の絵ではまったく可笑しい
   ものですが、現実には良く出会います。
    昨今は、額縁を使用しない展示もありますが、現代の室内空間が装飾を
   極端に少なくしているのと同じ理由です。
    結局、デザインがある意味で合っていることが必要な訳です。作者のセンス
   が問われる所ですが、最終的には作品が映えることが一番重要な事です。

   

by artist-mi | 2006-05-16 23:24 | D タブロー作り方1 | Comments(0)


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