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2010年 01月 09日
2010/01/09
 AMP-1キット、その11。

   いろいろなソースを試聴していると、少し気になる音の崩れを見つけました。
  「鱒」を聴くと弦楽器が汚れて聴こえてきました。どうして良いか判りませんが
  先ずはソースがちゃんと入っていると信じて、その汚れを消すように考えてみました。
  思いあたるのは10KHzの方形波のリンギングです。確信は持てないのですがこれを
  やはり何とかしなければなりません。
  方形波の立ち上がりももう少し何とかしたいし・・・・!
  配線の取り回しをオッシロを見ながらいろいろ試してみましたが、さして効果が現れて
  きません。ジャンク箱やジャンク品からディップマイカの5.1pFと6.2pFを探し出ました。
  これは効くかも知れません。220kにパラで接続してみました。その結果をあげます。
  10KHz、1W時、ブルーのラインが昨日の状態、赤が調整後です、綺麗になって
  います。鱒の試聴では汚れがだいぶ違って少なく感じられました。あくまで私の感覚ですが!
2010/01/09_f0080162_12571730.jpg

  ジャンク箱捜索で無極性のコンデンサーが出てきました。以前気になって購入したモノですが
  使用のチャンスが無かったのでこれも試してみました。初段のカソードの所のCに使用します。
  Cはニチコン アルミ電解C オーディオ用両極性 ミューズES グリーン色 25V 330マイクロ
  これを取り付けて10KHzの波形を確認すると、変化は見られませんでした。
  音はひずみ感は少ない様に私には聴こえますが、中低音が出てバランスが変わり
  高音は引っ込んで聴こえます。しかし何とかNFを増せば抑える事は可能に聞きました。
  外側ループのNF抵抗を15Kから13.5Kに減らしNFを増やす事にして対処してみました。
  オッシロの波形には変化は見えていません。
  これでかなりお気に入りの音質になってきました、特にハーモニーのバランスが良いですね。
  しばらくはこれで聴いてみましょう。
  試聴で使用したソースはこれです。レコードも聴きました。
2010/01/09_f0080162_12551270.jpg


  追記:2月22日
  
   アクセス解析によると、AM-1記事の閲覧がとても多くなっていましたので
   この一ヶ月半、使った感想を書いておきます。

  現状、正常動作しております。
    音質としては。
       欠点と思える所はやはり最大出力が少ない所でしょうか。ただ実用的な音量は
       十分にあります。(スピーカーは16cmフルレンジ使用)CDプレヤーでのゲインも
       十二分にあります。ノイズは実用上無音です。(ノイズレベル0.8、0.6mv前後、かなり揺れます)

       周波数的なバランスは非常に良好ですが、帯域は狭い方です。衝撃音には少し弱い
       感じがします。10KHzの方形波を見ると立ち上がりがイマイチですが、おそらく
       出力トランスの高域がかなり低下しているためでしょう。

       感覚上の歪み感はとても少なく、大音量時の音の崩れも目立つ感じは少ない様です。
       全体的に癖を感じる事があまり有りません。Wave Spectraで1KHz.1W時の歪率は
       0.4%をきっていました。ただこのソフトはまだ習熟していないので数値が正確か確信が持てません。

       音楽を楽しく聴けますし作って良かったです。製作の楽しみも十分味わえました。 

    キットとして望む所。

       しっかりした組立説明書を付けるべきです、このままだと初心者には敷居が高いと思えます。

       このキットを利用していろいろなアンプを作れる様、パワートランスの容量をせめて
       120mAは取れる様増やしたら利用価値がとても上がると思います。一次側も±5V程度の
       タップを付けておくと尚更でしょう。折角出力トランスの容量があるので勿体ない感じが
       します。

by artist-mi | 2010-01-09 12:58 | 小アンプ AM-1改造編 | Comments(17)
Commented by Ryu at 2010-01-09 23:00 x
miさん、明けましておめでとうございます!。
随分、コンパクトなアンプが仕上がりましたね~!。
しかし、キットを随分改善されてるところが凄いです!。
6AQ5!、6BQ5じゃないのですね~、、その球、知りませんでした。
今回は、ICを使用なさるのかと思っていましたが、やはり球で来ましたね~!。音質的にはどのような感じでしょうか?。
僕の、ミニアンプのフィリップス君、、どうも、6CA7差動、6BM8差動での2チャンマルチよりも、、良い音がするみたいなのです、、。僕の球アンプ、、やはり部品がチープなものですしね、、悲。。
最近、6GA4シングルで、フルレンジSP(ビクターと表示されたアルニコの20cmフルレンジで、リサイクルショップで100円で購入したもの)で聞くことが多いです、。小出力時でも、すごくメリハリがあります。
コンパクトな球アンプに、フルレンジって・・、、ゴージャスな料理に飽きた時の、お茶漬けの美味しさのような感じでしょうか・・。
Commented by Ryu at 2010-01-10 08:19 x
それにしても、色合いと仕上がりの綺麗さは、さすが芸術家様ですね、綺麗です!。となりのニッパ君とも、ばっちり調和されますね!。。
しかし、塗装というのは、ほんとに難しいですね、、特に冬は上手く行きません、。それに、ホームセンターで買うウ安物塗料は、すぐに剥がれますし。僕も、お正月休みに、古いトランペットに、1缶1280円の金色スプレーを塗ってみましたが、油で簡単に剥がれてきました、苦笑。。
我が社でも、「塗装」を若干やってるのですが、塗料は1リットルで1万円程します、、高。。でも、流石に剥がれませんです、。

今、mi様に色々とご教授頂いて仕上がりました6GA4シングル。ヒーターとカソードが1本タッチしていますが、調子よく鳴っております、。
もし、6GA4がダメになったら・・、。手持ちに40年近く前に入手した6GB8が2本残っていましたので、これに入れ替えようと思っています、。OPTをもっと大型を買っておけば良かったのですが。
Commented by artist-mi at 2010-01-10 11:22
Ryuさん、本年もよろしくお願いいたします。コメントありがとう御座いました。
 お正月はコレで気分転換をしておりました。だいぶ安価ではありますが、気晴らしには丁度よいでしょう。
iPodやMP3プレヤー、PCからの入力専用球アンプと云う趣旨で始めましたが、一応メインのラインでも使える仕様です。6AQ5は6V6GTの7ピン管で内容は同じ、プレート最大電圧が250Vとなっており、ラジオに良く使われていました。使いやすい名球です。はじめ簡単なメインの必要からRyuさんお薦めのICを作ろうとおもったのですが、SP端子の電位がEでないので断念しました。でも音は大変良さそうですね。音質ですが、Wave Spectraで1KHz.1W時の歪率を測定してみましたが、0.4%をきっていました。ただこのソフトはまだ習熟していないので数値が正確が確信が持てません。しかし20dBを越すNFをしていますから当たり前かもしれませんが・・。試聴音質はとても真ともな音でした。バランスと繊細感を感じます。細かい音色が正確らしく聞こえますね。欠点は今一スピード感が弱い所でしょうか。あと、アタックの強さに欠ける点、最大出力が少ない! 低音はとても良好に出ています。
Commented by artist-mi at 2010-01-10 11:39
Ryuさん、追伸します。
差動はとても良いと思うのですが? そのICは凄いですね。6GA4ですが、内側の帰還抵抗を240Kから少し減らしてみたら如何でしょうか、230K、220Kなどを試してみて下さい。経験ではかなり音質の良い変化を期待出来そうです。この辺のNFのマルチループの量のバランスは結構音質にも効いてきます。
冬場の塗装は大変です、今回は筆塗りにしました。真鍮の塗装は特に難しいのですね、エッチングプライマーが必要ですが小口の市販は見当たりません。あれは新鮮でないといけない様ですし。アルミも直ぐ剥がれてしまいます。鉄道模型店でHO
の組み立て品を置いている様な店は在庫している時があるようです。6BQ5は懐かしいです、皆さん作って居りました。
トランペットは普通は磨くのでしょうか? 再メッキなんて出来るのかなーーー。塗装すると音かわりませんか?
Commented by Ryu at 2010-01-10 15:04 x
本日は、地区の総会兼新年会がありまして、今、帰ってまいりました。
miさんの新作アンプ、良い音のようですね~!。6AQ5は6V6でしたか!、なるほどです。
僕も6BQ5なら手持ちは有るのですが、まだ出番がありません。実は次は3CHマルチにしたいとも思っていますので、その時には出番があるかな、。
それから、SP端子の電位がEでないと、どのような弊害が起こるのでしょうか!?。万一のEとの短絡の場合?、それともノイズとかの弊害でも有るのでしょうか?。

6GA4アンプの音は、差動に比べて、少し、おとなしくてメリハリがないように感じていましたが、NF量で、かなり変わるのかも知れませんね!?、。今度、教えて頂いた実験をやってみます!。
Commented by Ryu at 2010-01-10 15:06 x
PS:トランペットの塗装ですが、、元々、安物の楽器でニッケルメッキ品でした、。長期の保管で、メッキの色がくすみ、ねずみ色となり、音色も同じようにくすんでいました、。それをサンドペーパーでメッキを剥がし、もっと磨いて、真鍮も薄くなるようにしました、。音はかなり、豪快な音になりました、。
で、塗装することにより、、その塗装分の音色はちゃんと変化しています。
(メッキよりもラッカー塗装の方は音の変化は小さいようですが)。
今回塗装した理由は、真鍮の剥き出しですと、すぐに色が黒くなってしまい、音もそのようになるから・・ですが、、。しかし上手な塗装は出来ませんでした。。また今度、一部分は剥がす事になりそうです、。
Commented by artist-mi at 2010-01-10 15:34
Ryuさん、こんにちは。
 一月は何かとお忙しいですね。雪は積もっていますか? 私の方は積雪は無く
幸いです。これからでしょうね。

さて、そのICは車やラジカセ用なので閉じた回路で使う前提で作られています。
BTL接続なので、スピーカー出力にHOT側もCOLD側もDCが出ているのでスピーカー・ケーブルの
扱いでは、むき出しにならないような注意がいります。マルチの接続でアンプを変更する時など
ケーブルを一本づつ結線しなおす時など片側がEの方に残っているとSPを傷つけてしまいます。
注意すればそれ程問題はないのですが、他人が使うとなると配慮しておかないとなりません。
フルレンジスピーカーの高域のインピーダンスの上昇による弊害を防ぐために付ける
Zobelネットワーク(スナバ)もこの場合二回路必要になって来るのも面倒ではあります。
私は慌て者なので、結構ミスってしまいそうです。

トランペットは微妙なモノですね。思いきって金メッキはどうでしょう。フルートなども
メッキを掛けるモノもあると聞きましたが。
Commented by Ryu at 2010-01-10 21:39 x
なるほど~!、BTLはそういう危険性が有ったのですね~!、。僕も、自分の装置(2chマルチ)をICアンプにしたり、球にしたり、色々切り替えていましたが、そんなことは考えず、無造作にやってました、、今まで、よく失敗しなかったものだと、冷や汗です、、miさんに教えて頂いてマジ良かったです!。ありがとうございます!。
トランペットの方は、ラッカー塗装は真鍮の音にあまり変化なく、銀メッキをすると音が柔らかくなり、金メッキをするともっと柔らかくなります。。他の金管楽器も同じと思いますけど、。
あと、真鍮の素材ですが、銅の成分が多くなるほど音が柔らかくなります。イエローブラス→ゴールドブラス→レッドブラスというよに、赤っぽいものほど銅が多くなり、音が柔らかいといことになります。
Commented by artist-mi at 2010-01-10 22:02
Ryuさん、こんばんは。
 BTLのICは皆そんな感じでしようか、真面目な技術者は絶対しませんが
私のような悪い子はいたずらしています。
 会社ではエツチング・プライマーなど使っているかも知れませんね。
 フィルハーモニー、ブラバン、ジャズなど分野により違うのでしょうか?
 真鍮もいろいろ有るのですね、面白いです。
Commented by Ryu at 2010-01-10 23:38 x
BTL接続の場合は、皆、電圧が出るのではないのですか!?、、+-電源のBTLなら出ない?、僕には分かりませんです、。

フィルハーモニーの場合は、大体が銀メッキ品を使用してるみたいですね、。まじめ?なブラバンとかも、。音が全体に良く馴染むようです、。金メッキ品の使用は少ないようですね、。ラッカー品は、ジャズプレイヤーに多い感じがします、。銀、金に比べて、目立つ音になります。。ラッカー品はクラシックの場合等は、バンドによってはチョット白い目で見られる場合もあるような・・、。
Commented by artist-mi at 2010-01-11 11:17
こんにちは。この手のパワーICは普通コストを省く為に使用されますので+-電源はあまり使われない様です。カタログでは双方の回路が
出ていますね、もちろん+-電源なら、中点は原則電位は0なのですが
実際はドリフトが発生していますし、強いNFで押さえこんでいると思います。トラブルとちょっと怖いです。
ラッカー塗装可となると、赤とか、黄色でも良いわけですね、なるほど。
Commented by Ryu at 2010-01-11 20:00 x
BTLにするとうこと自体が、安物仕様ですよね、、。そういうものだと思って使うしかないですね、。なんせ、フィリップス君は870円ですしね、。
トランペットは、実際に、赤、青、黒、白等の色が存在します、。しかし、たいがい安物ですが、。白で1台だけ、数十万円のものを、見た(ネット)ような記憶がありますが。(舶来品で)
Commented by Ryu at 2010-01-11 20:07 x
すいません、書き忘れましたが、トランペットで普通、「ラッカー仕上げ」というと、たいがい、クリアラッカーです、。
Commented by artist-mi at 2010-01-13 11:50
昔の球の脳波計などは、うる覚えですが、こんなだったと!
BTLは直流を出力する事も可能で、SPでなくペンライターを
動かしていました。
Commented by daluhmann at 2010-03-01 14:23
こんにちはDaluhmannです。

一庵さんの掲示板で「電源ノイズに敏感」と書きましたが、
これは必ずしも残留リップルとして観測されるようなノイズだけでなく
高周波領域まで意識して書いておりました。
私の6BQ5シングルでも、電源の位相補償ひとつでアンプの音質が
コロコロ変わったという経験があります。

まあ見方によっては、プレート出力のアンプって、半分は電源で直接
OPTをドライブしてるようなものですからね…。
(出力管を静止電流にして、電源側を振っても音が出るという意味で…笑)
Commented by artist-mi at 2010-03-01 19:00
daluhmannさん、こんにちは。御訪問ありがとう御座います。
超球ドラーtype-S・EL34シングル・ワイドラー風6BQ5シングルの記事拝見しました。さすが凄いアンプですね。想像を絶する多量のNFと低歪みに特徴を見ました。超高域より上の方は私には未体験のゾーンなのですが、位相補正を内側と外側でいろいろ工夫して、どうにか10Hzの方形波が綺麗に整い、いろいろ容量をパラッて崩れ方の少ない所を探すと云う位しかしていません。試聴の音との兼ね合いもありそれでもかなりの時間を消費してしまいます。自分の好みの音は普通聴くモノよりかなりボヤケている様で、この辺が私の行動を進ませない原因の様に感じています。黒川達夫氏のアンプやペルケ氏の様に高い方を伸ばす方向へ行こうとは思いますが、もう何台も作る気が希薄で画像の制作に気が向いている現状です。次に作る機会があればワイドラーの音も聴いてみたいですね、是非参考にさせて下さい。
>モロモロ、で追伸します。
衆愚か、超抽象的チラ裏かと言っても結局歴史が決着を付けてくれるでしょう。その辺は私は非常に楽観的です。この楽観は物事の価値に非対称性を持ち込もうとする私たちの営為とは、無縁でしょう。
 
Commented by daluhmann at 2010-03-02 01:51
まあ高周波域の問題は200MHzオシロでも完全に補足できるものでなく、私の場合も多分に聴感的経験則に頼った話です。
ベース抵抗を470、1k、2.2k、4.7kと色々変えて音の変化を比べる…といった類の暇人の極致みたいなことを集中的にやった時期がありました(笑)

>自分の好みの音は普通聴くモノよりかなりボヤケている様で
歪率0.1%前後のシングル管球アンプは、何れにせよ音が微妙に(いい意味でも悪い意味でも)滲んでいますよ。
どうも偶数次歪みがその原因で、奇数次が主の全段差動だとそうならないとか。

>超球ドラーtype-S
歪率0.01%切りは、上條さんが「2次側無帰還で」やってらっしゃいますからね…。
まあ特性云々はともかく音は奇跡的に上手くまとまりました。
これを作った後、一時的にアンプ製作の意欲を喪失しかけたぐらいです。

>この楽観は…私たちの営為とは、無縁
いやあ、まさに同意見です。
古典的な表現を用いるなら、人事と天命とは無縁とでも言いましょうか。


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