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2008年 12月 22日
735.2008/12/22
ガラード401のアイドラー修理。

  久しぶりにレコードを駆けようとして、レコードをターンテーブルにセットし
 盤上の埃を払うため、別珍を貼ったクリーナーをレコードを廻し盤にそっと当
 てがうと、回転がヤケに低下してしまいます。強めに当てたら停止してしまい
 ました。本来このトルクはかなりあり停止などしません。回転数自体は正確で
 すが、力が伝わっていない事になります。

 このプレヤーはアイドラードライブで、ゴムのプリーでモーターの回転をターン
 テーブルの中側に伝えて廻しています。早速分解して状態を調べてみました。
 30年以上使用していましたので、ゴムの老化が疑われます、交換用のアイドラー
 もかなり前に入手してありますので、探し出してきました。駄目なら即、交換と
 なりましょう。(イギリス製、ガラード401プレヤーは当時、非常に評判が良い
 モノで現在もファンが多い名機です)

1.内部、アイドラーを外した所、軸受けが見えます。
735.2008/12/22_f0080162_17412541.jpg

2.アイドラーの表面の状態、かなり光っています。右が未使用品。
  当時の日本製とは違い、かなり厚いです。
735.2008/12/22_f0080162_17444650.jpg

3.上部の軸受け板、とアイドラー、右が未使用品。
735.2008/12/22_f0080162_17455426.jpg

 アイドラーの外径を計った所、0.1mm程摩耗しています、表面はツルツルで
 これではスリップしてしまう訳ですね。このツルツルを無くさなければなり
 ません。油が飛んだり、圧力、熱による影響で変質してしまった様ですので
 表面をエタノールで拭いてみましょう。綿棒を使い拭いてみると、黒くゴムが
 落ちてきます。普通の黒いゴムを拭くより、だいぶ多く落ちるので、この落ちが
 落ち着くまで、丁寧に拭いてみました。
 綿棒を20本位使った所、ツルツルは消え、普通のゴムの状態に近くなったので
 OKとしました。写真を未使用と比較のため撮りましたが、違いは写りません
 でした。二つのゴム自体の変質はあまり無い様にみえます。弾力も同じ程度で
 した。

 早速、各部も清掃、注油して組み上げ、レコードを拭く動作を同じ様に実行して
 見たところ、かなりトルクは戻り、停止の気配はまったくありません。

 音質的には、以前の音が帰ってきた感じで、ティンパニーなど締まって聴こえて
 きます。

 私の機械はあくまでホームユースなので、アイドラー自体は劣化が少ないのかも
 知れません。ウェブ上ではアイドラーの摩耗がかなり進んだレポートもあり、
 即、交換されている様ですが、部品自体は残っていないので皆さん苦労している
 様ですね。アメリカなどにはファンが多く居るので手に入れる事も出来るのでは
 ないでしょうか。ただかなり高価な様です。

 また、この機械はスタート時、もろにアイドラーにスタートトルクが掛かるので
 普通の使用時は、スタートレバーを中点位の所でストッパーが外れたら、手で
 少しターンテーブルを進行方向に回してから、ONの位置にしてモーターを
 回転させてやる様な、労った使い方をしています。

 ガラードは丈夫なので、私が生きている内はまだまだ使えそうです。

by artist-mi | 2008-12-22 17:48 | PCとステレオの話し | Comments(2)
Commented by pfaelzerwein at 2008-12-30 04:42 x
懐かしい商品です。私は本格的なアイドラードライブは使った事がありません。ターンテーブルを直接押さえるので共振しないとか利点が言われますね。想像していたよりも複雑な精密機械なので驚きました。カートリッジはどのような者を使われているのでしょう。

VIDEOデッキなどベルトドライヴの磨耗箇所があって修理しなければいけないのですが、ボロボロになったベルトも上のように掃除する事で幾らかは戻るものでしょうか。
Commented by artist-mi at 2008-12-30 15:46
pfaelzerwein さん、こんにちは。
 たいへん寿命が長い製品で、今の世には珍しいですね。
 ジャズファンにはガッツのある音だと言って人気があるようです。
 使い慣れたモノが手元に置けるのは幸福なことです。

 カートリッジは針が消耗するので、結局デンオンのDL-103系と
 オーディオテクニカのAT-33系を常用しています、その他いろいろ
 手持ちが残っていますが、使う機会が減っています。
 AT-33 PTGは気に入っています、特に高域のノビと癖の無さは特記
 すべきと感じました。

 ビデオデッキのベルトは交換しか手がなさそうです、ターンテーブルの
 ベルトはオガオカに在庫がある可能性が高いですが、ビデオは同じ製品の
 程度のよい中古から調達などするしか無いのではと思います。
 VHSでしたら、まだ新品のレコーダーがあり、DVD、HDDとの3in1のモデルが
 今後のためには便利だと思えるのですが。


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